とりどり便り

鳥好きの鳥だらけブログ

モモイロあるき!その2~とりぞう豪鳥あるき

もはや数の暴力レベル、荒野のモモイロインコ編。f:id:torizotori:20170812033956j:plain
アウトバック名物(?)電線の大量モモイロインコたち。

6月に入ってクイーンズランドアウトバックぐるぐる車でキャンプ旅。
行く先々で大量のモモイロインコに遭遇する旅路となりました。

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Cairnsから出発してGoergetown→Normanton→Forways→MountIsa→Bolia
の、道すがらとキャンプ場で、合計何万羽のモモイロインコと遭遇したのか?
在豪20年の同行ガイドさんはモモイロインコなぞ見飽きているので
中途では「自分ばっかり好きな鳥を呼びおって…」くらいの
謂れのないdisを受けていたのですが、そのガイドさんすら
最後にはあまりの数量に圧倒される超展開で。 

 

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何百キロと続く、見渡す限り360度荒野。

オーストラリアのアウトバックというところは、
内陸部分の砂漠や乾燥地帯で国土の80%を占める土地であるに関わらず、
豪の人口の90%は、前回記事で出てきたような
シドニーメルボルン・キャンベラ、まだ見ぬアデレード
パース・ダーウィン等の海岸部の都市圏に集中しているそうで。
広い広い荒野に少しの人が住む街があり、
到底太刀打ち出来ないような自然が広がっています。
飼い鳥好きさんには、セキセイインコオカメインコが住んでいる土地、
という認識があるところかも。f:id:torizotori:20170819033532j:plain
地面で何か食べてたモモイロ軍団。

アウトバック最初の宿泊地となったのは以前にも
モモイロインコを見に来たことのあるジョージタウン
ケアンズからだと一番手ごろにモモイロインコやセキセイ、オカメに
出会える場所、ということで日本からそれらを一番見に来やすい場所かも?
前回来た時は雨期でセキセイもオカメも出会えなかったので、
今回はそちらメインで見られたら良いな~♪とか思っていたのですが。

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キャンプする場所を確保して、車から出た途端鈴なりのモモイロインコでした。
到着がまだ少し明るい夕方くらいだったので、
キャンプ場前の電線や横の空き地なのかゴルフ場なのか?みたいな草原に
ねぐら入り前で集合&採食しに来ているモモイロが沢山沢山…。
しばし夢中で見ていると、その50羽くらいずつの小群が
皆同じ方向に向かって行き、つけていったところ
キャンプ場から徒歩5分、ジョージタウンのど真ん中の公園街路樹に
モモイロインコたちが大集合していました。
ここがねぐらかぁ…!!(めっちゃすぐ横に民家あるな!うるさそう!)

あちらからこちらから、小群が集まって来て電線や木に留まり
ドンドン何百、何千羽規模になり、それが定期的に瓦解して
一斉にキャァキャァと飛び立つ様は、うねりをあげる羽音と共に
強烈に焼き付きました。
すごい…。f:id:torizotori:20170819033702j:plain
モモイロインコと夕焼…。 

その後ニワシドリのお庭の横でテントを張って眠っていると
真夜中でも鳴きながら飛んでいるモモイロの声がしたり。
ジョージタウンの星だらけの空の下、眠ったり飛んだりしてるのかぁ
野生のモモイロインコ…と思いながら、
その日はわたしも同じ空の下、就寝。

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その後ノーマントン、フォーウェイズ、マウントアイザ(山なわけではない)では
アカビタイムジオウムとの混群を見たり
道端で大量に何かを採食していたり
オカメインコと混群で何万羽~みたいな単位でトウモロコシ畑を襲っていたり。

前回の都会のモモイロインコとは分布域が違う亜種なので
そもそも顔も違うのですが、それだけじゃなく荒野のモモイロは
都会のモモイロよりは少し険しい印象を受けます。
アカビタイムジオウムも亜種違いで
乾燥地帯のせいか、茶色にすすけた大きな体が印象的。

都会でも何組か親子を見たのですが、アウトバックでは
くれくれ怪獣期の親子ばかりに目がいっていたせいか
ジョージョーとひな鳴きが聞こえて見つけるので正確には耳がいったのですが)
の~んびり街路樹の実を一家で採食していた
都会のモモ一家のほのぼの感から一転
親御さんを獲って喰らうぞ…!!くらいのくれくれっぷりに
ヒョェ~親って大変…(T△T)と、慄いていました…。
やっぱり荒野はハードモード…?

上動画、最後の引きの画面は、その前にくれくれしていた親子が群れに合流。
左上からちびさんに追いかけられる親御さんの図です。
フライングアタックをかまされている親御さん…。

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もう大きいんだから早く自立してくれないかな…
とアテレコをしたい感じでした。

 ミンミンライト推しの町、ボーリア。
最後のモモイロ軍団遭遇の町となりましたが、ここもまたすごかったです。


説明文でマウントアイザって書いてますが、ボーリアでした。スミマセン…。

キャンプ場横を流れる川に沿ってモモイロ軍団の好きな木と
電線があり、何百羽単位で行ったり来たりしていました。
周囲に何本も木はあるのですが、一本の木に人気が集中。
どんどんどんどん飛んでくるのに皆その木に留まりたがり、
当然の結果として密度オーバーでわーっと瓦解して
向こう側の電線に飛んで行き、また同じことを繰り返し…繰り返し…。
わたしは見るのは初めての光景ですが、君たちはきっと
毎日これをやっているんだよね…?(学習能力は?)
と、少し遠い目をしてしまう光景でした。
動画でも、遠く電線に留まっている画面がありますが
一斉に飛び立つ時、3本ある電線が反動でぐわんぐわんぶれていて、
豪の電線はオウム等の負荷に耐えるよう設計されているそうですが、
こういう衝撃は想定されてないんじゃないかなぁ…と
ガイドさんが呟いていました。
ボーリア周辺には、モモイロインコ停電がありうるのかもしれませんね…。


説明文でマウントアイザ(以下略同上)申し訳ありません…。

その後の集団水飲み風景も圧巻でした。

豪の鳥ガイド歴長いガイドさんも見たことないくらいの
モモイロ軍団・数量だったようなので、
よっぽどモモイロたちが大きな群れを作る時期と場所ドンピシャリだったのか、
乾季なので人間の町の傍の方が、水が得やすいと知っているからなのか?
ジョージタウン・ボーリアに行った方にも
ここまでの数のモモイロが居るよ~という話も聞いたことが無かったので
モモイロ好きの執念が呼んだパラダイスだったのか、
乾季の水を探して移動する、不確定でしか見つけることの出来ない
アウトバックの鳥たちに出会えて、
すごい景色を見せて貰って本当に幸運でした。

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そして…その後はモモイロで運を使い果たしたか、
地の果てのようなナショナルパークを何時間も歩いても
驚くほど鳥も他の生きものも遭遇しない事態ばかりとなり、
最終的には人すら居なくなったので、
この世の生きものは死に絶えたのでは?という世界でさまようだけの、
驚きの収穫底辺!でアウトバック旅は終了するのでした。
風呂なし水なしあるのはテントと準・野生のトイレだけ!
というところまで行って、生きものがわずかしか見られないという事実は
非常にこころがすさむということを体感いたしました!
野生動物対象なので仕方が無いんですけども!(T△T)f:id:torizotori:20170819033924j:plain
荒野を6時間さまよい歩いて骨を見るばかり…。うぅ…orz

 

ということで、怒涛のモモイロインコ編は終了!
次は、今回旅でとっても見たかったバード、
ガンガンさんことアカサカオウム編です。
一般知名度は非常に低いが変わった冠羽の面白いオウムでした!